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今日の授業は「株価はなぜ上がったり下がったりするの?」です!ニュースで「今日の日経平均は〇〇円でした」と聞いても、なぜ毎日動くのか不思議に思ったことはありませんか?株価が動く仕組みがわかると、ニュースの見方がぐっと面白くなります。あわてなくて大丈夫、順番に見ていきましょう。
株価を決めているのは「買いたい人」と「売りたい人」

株価はむずかしい計算式で決まっているわけではありません。基本は「買いたい人(需要(じゅよう)=ほしいと思う量)」と「売りたい人(供給(きょうきゅう)=手放したいと思う量)」のバランスです。買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ下がります。ここだけ押さえておけば大丈夫です。
たとえば、あるお菓子が急に人気になって「ほしい」という人がお店の在庫より多くなると、値段が上がったり売り切れたりしますよね。株も同じです。その会社の株を「ほしい」と思う人が増えると、少し高くても買う人が出てきて、値段(株価)が上がっていきます。
株の売買は、証券取引所という市場(いちば)で行われます。「1,000円で買いたい」「1,010円なら売りたい」という注文が集まり、値段が合ったところで取引が成立します。この成立した値段が、そのときどきの株価です。
株価を動かす2つの要因
東京証券取引所(東証)の学習ページによると、株価を動かす要因は大きく2つに分かれます。「その会社自身に関係すること」と「株式市場全体に関係すること」です。意外に思うかもしれませんが、会社そのものが悪くなくても、社会全体の空気で株価が動くことがあります。
| グループ | おもな要因 | 株価が上がりやすい場面の例 |
| 会社自身のこと | 売上げ・利益(業績) | 決算で利益が予想を上回った |
| 会社自身のこと | 将来性・新商品 | 新商品がヒットして注目が集まった |
| 会社自身のこと | 配当・株主優待 | 配当を増やすと発表した |
| 社会・経済のこと | 景気の動き | 景気が良くなり、業績の伸びが期待された |
| 社会・経済のこと | 金利の水準 | 金利が下がった(下の表で説明します) |
| 社会・経済のこと | 為替(円高・円安) | 円安で輸出する会社のもうけが増えそう |
| 社会・経済のこと | 政治・国際情勢 | 経済を後押しする政策が示された |
| 社会・経済のこと | 天候・自然災害 | 猛暑でエアコンや飲み物の売上げ増が期待された |
ここ、迷いやすいところです。株価は「その会社だけ」で決まるのではなく、社会全体の空気とセットで動く、と覚えておきましょう。
金利と株価は「シーソー」の関係
金利(お金を借りるときの利息の割合)と株価は、シーソーのような関係といわれます。金利が上がると株価は下がりやすく、金利が下がると株価は上がりやすい、という傾向です。
理由は2つ。金利が上がると会社が銀行に払う利息が増えてもうけが減りやすいこと。そして、預金や債券の利息が増えると「値動きのある株を買わなくてもいい」と考える人が出てくることです。
| 金利の動き | 会社への影響 | 投資家の気持ち | 株価の傾向 |
| 金利が上がる | 借入れの利息が増えてもうけが減りやすい | 預金や債券の魅力が増す | 下がりやすい |
| 金利が下がる | 借入れの利息が減ってもうけが増えやすい | 預金の利息が物足りず株に向かいやすい | 上がりやすい |
日本では長く「超低金利」が続いていましたが、日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、政策金利(無担保コールレート・翌日物)を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げました。金利のニュースが株式市場で大きく取り上げられるのは、こうしたシーソーの関係があるからです。ただし現実には、金利が上がっても景気が強ければ株価が上がることもあります。あくまで「傾向」として覚えておくとよいでしょう。
身近な例え話:円高・円安と株価の関係
たとえば、車を輸出している会社があるとします。1台を1万ドルで売ったとき、日本円でいくらになるかは、そのときの為替相場で変わります。数字を並べてみましょう。
| 為替相場 | 1台1万ドルの売上げ(円) | 1ドル=100円のときとの差 | 輸出企業の株価 |
| 1ドル=80円(円高) | 80万円 | −20万円 | 下がりやすい |
| 1ドル=100円 | 100万円 | ±0円 | — |
| 1ドル=120円(円安) | 120万円 | +20万円 | 上がりやすい |
※1台1万ドルで販売した場合の単純計算(手数料・コストは考えていません)
円高になると、同じ1万ドルで売っても受け取る円が減り、もうけが少なくなります。だから輸出中心の会社の株価は下がりやすくなります。反対に円安なら、もうけが増えると期待されて株価は上がりやすくなります。
一方で、原材料を海外から買っている輸入中心の会社は逆です。円高だと安く仕入れられるのでもうけが増えやすく、株価は上がりやすくなります。同じ為替の動きでも、会社によって追い風にも向かい風にもなるのが面白いところです。為替そのものの基本は円高・円安ってどういうこと?の記事でも見ていきました。
「高い・安い」を測るものさし:PERとPBR
株価が1万円の会社と500円の会社では、どちらが「割高」でしょうか。実は株価の数字そのものを比べても答えは出ません。会社の大きさやもうけの量がちがうからです。そこで使われるのが、次の2つのものさしです。
| ものさし | 読み方・意味 | 計算のしかた | ざっくりした見方 |
| PER | 株価収益率。もうけに対して株価が何倍か | 株価 ÷ 1株あたり利益 | 数字が大きいほど期待が高い(割高)とされる |
| PBR | 株価純資産倍率。会社の財産に対して株価が何倍か | 株価 ÷ 1株あたり純資産 | 1倍を下回ると財産より安く評価されている状態 |
計算例を1つ。株価1,500円で1株あたり利益が100円なら、PERは1,500 ÷ 100=15倍。同じ株価でも1株あたり利益が50円ならPERは30倍です。株価は同じでも、もうけと比べると後者のほうが割高に見えます。
ただし「PERが低いから買い」と単純には決められません。業種によって平均は大きく変わり、これから伸びると期待される会社ほどPERは高くなりがちです。比べるための目安として使いましょう。
代表的な「株価指数」も知っておこう
ニュースでよく聞く「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」は、個別の会社の株価ではなく、多くの会社の株価をまとめて示す指標(株価指数)です。2つの違いを並べてみます。
| 項目 | 日経平均株価 | TOPIX(東証株価指数) |
| 算出する会社 | 日本経済新聞社 | JPX総研(東京証券取引所グループ) |
| 対象 | プライム市場から選ばれた225銘柄 | 東証の主要な上場銘柄(2026年時点で約1,700銘柄) |
| 計算のしかた | 株価の平均をもとに計算(株価平均型) | 会社の規模(時価総額)をもとに計算 |
| クセ | 値段の高い株の影響を受けやすい | 規模の大きい会社の影響を受けやすい |
| 見直し | 毎年10月に定期見直し | 2026年10月から段階的に銘柄を絞り込み中 |
どちらも「日本の会社全体の調子」を映す通知表のようなものです。ただし中身のつくりが違うので、同じ日でも日経平均は上がってTOPIXは下がる、ということが起こります。
なお、TOPIXは大きな見直しの途中です。JPX総研の公表資料や各種報道によると、2026年10月から段階的に銘柄が絞り込まれ、構成銘柄数は1,000〜1,100程度になる見通しです(試算値のため、今後の基準判定で変わります)。「TOPIX=東証のほぼ全部の会社」というイメージは、少しずつ変わっていきます。
よくある質問
Q. 株価は1日にどれくらい動きますか。
A. 銘柄やその日のニュースによって大きく変わります。極端な急変動を防ぐため、1日の値幅には「制限値幅(ストップ高・ストップ安)」という上限・下限が設けられています。
Q. 会社が儲かっているのに株価が下がるのはなぜですか。
A. 株価は「これからどうなるか」の予想を先に織り込んで動くためです。良い決算でも、事前の期待をさらに上回るほどではないと受け取られると、材料が出た時点で売られて下がることがあります。
Q. 日経平均が上がれば、自分の持っている株も上がりますか。
A. 必ずしも同じにはなりません。日経平均は225銘柄の動きをまとめた数字なので、全体が上がっていても個別の会社が下がることはよくあります。
Q. PERが低い株を選べば安全ですか。
A. そうとは限りません。業績が落ち込む見通しがあるためにPERが低く見えている場合もあります。ものさしは1つだけで判断せず、業績や事業の中身とあわせて見る必要があります。
Q. 株価はどこで見られますか。
A. 証券会社のアプリやサイト、取引所や報道機関のサイトで確認できます。日経平均やTOPIXの水準は毎日ニュースでも伝えられています。
参考:東京証券取引所「なるほど!東証経済教室」会社の株価の決まり方/日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日公表)/日経平均株価の算出方法は日本経済新聞社「日経平均株価 算出要領」/TOPIXの見直し内容はJPX総研「Revisions of TOPIX」公表資料および各種報道による
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投資は元本割れのリスクがあります。最終判断はご自身で行ってください。
今日のまとめ
- 株価は「買いたい人」と「売りたい人」のバランスで決まる
- 会社自身の業績・将来性と、景気・金利・為替など社会全体の状況の両方が影響する
- 日経平均株価とTOPIXは計算のしかたが違い、同じ日でも動きがずれることがある
今日の授業はここまで!次回もお楽しみに。


