みなさん、こんにちは!お金の先生・しおりんです。今日の授業は「複利(ふくり)の魔法」です!あの有名な物理学者アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだとも言われる複利。この仕組みを知っているかどうかで、将来のお金の増え方が大きく変わりますよ。それでは授業を始めます!
単利と複利のちがい
お金を預けたり運用したりすると、利子(りし)=お金を預けたごほうびとしてもらえるお金がつきます。利子のつき方には2種類あります。
単利(たんり)は、最初に預けたお金にだけ利子がつく仕組みです。一方、複利(ふくり)は、利子にも利子がつく仕組み。もらった利子を元本(がんぽん)=最初に預けたお金に足して、その合計にまた利子がつくのです。
たとえば100万円を年5%で30年間運用すると、単利では250万円にしかなりませんが、複利ではなんと約432万円!同じ金利なのに、180万円以上も差がつくのです。
表で見ると、差がどこで開くか分かる
もう少しおだやかな利率でも見てみましょう。100万円を年3%で運用して、そのまま置いておいた場合です。
| 期間 | 単利 | 複利 | 差 |
|---|---|---|---|
| 10年後 | 130.0万円 | 134.4万円 | 約4万円 |
| 20年後 | 160.0万円 | 180.6万円 | 約21万円 |
| 30年後 | 190.0万円 | 242.7万円 | 約53万円 |
試算条件:元本100万円・年3%・税金や手数料は考えないものとして計算
10年の時点では4万円ほどの差しかありません。ところが30年たつと、その差は約53万円まで広がります。複利は最初のうちは地味で、後半になって効いてくるのです。ここだけ押さえておけば大丈夫です。
雪だるまで考えてみよう
たとえば、雪だるまを作るときを思い出してください。最初は小さな雪玉でも、転がすと表面に雪がくっついて大きくなりますね。大きくなった雪玉は表面積が広いぶん、一回転でくっつく雪の量もどんどん増えていきます。
複利もまったく同じです。最初はゆっくりでも、時間がたつほど増えるスピードが加速していきます。だから複利でいちばん大事なのは「早く始めて、長く続けること」なんです。
何年で2倍になる?「72の法則」
複利には便利な計算式があります。それが「72の法則」。72÷金利(%)=お金が2倍になるおおよその年数という式です。
- 年5%で運用 → 72÷5=約14年で2倍
- 年3%で運用 → 72÷3=約24年で2倍
- 年0.4%の預金 → 72÷0.4=約180年で2倍
ちなみにメガバンク3行の普通預金金利は、2026年8月3日から0.4%になります。ひと昔前の0.001%にくらべればすごい変化ですが、それでも2倍になるには約180年。複利の力を本当に活かすなら、預金だけでなく投資(とうし)=お金に働いてもらうことも学ぶ価値がありそうですね。
早く始めると、どれだけちがう?
では「早く始めて、長く続ける」と本当に差がつくのか、毎月1万円ずつ年5%の複利で積み立てた場合を見てみましょう。
- 10年つづける → 元本120万円が約155万円に(増えた分:約35万円)
- 20年つづける → 元本240万円が約411万円に(増えた分:約171万円)
- 30年つづける → 元本360万円が約832万円に(増えた分:約472万円)
期間が10年から30年へと3倍になると、増えた分は35万円から472万円へと10倍以上!これがまさに雪だるま効果です。ただし年5%はあくまで計算のための例で、投資に「必ず増える」という保証はありません。だからこそ、仕組みをきちんと学んでから始めることが大切なんですよ。
気をつけたい「逆の複利」
複利は味方にすると心強い仕組みですが、反対側に立つとやっかいです。借金の利息も、同じように残高に対してついていくからです。
たとえばクレジットカードのリボ払いで20万円の残高があり、実質年率15%、毎月5,000円ずつ返していくとします。この条件だと、返し終わるまでにかかるのは約4年8か月。利息の合計は約7万9千円になります。借りたのは20万円なのに、支払う総額は28万円近くになる計算です。
試算条件:残高20万円・実質年率15%・毎月5,000円の元利定額返済として計算。実際の利率や返済方式はカード会社によって異なります
毎月の返済額が小さいほど残高は減りにくく、そのぶん利息がふくらみます。「毎月の負担が軽い」と感じるときほど、残高と年率を一度確かめておきましょう。あわてなくて大丈夫です。数字はきちんと見れば必ず分かります。
あわせて読みたい:NISAってなに?税金ゼロでお金を育てる制度/iDeCoってなに?NISAとの違い/日銀の利上げで住宅ローンと預金はどう変わる?。
参考:金融庁「つみたてシミュレーター」。記事内の金額は、それぞれ明記した条件にもとづく試算です。
今日のまとめ
- 複利(ふくり)は「利子に利子がつく」仕組みで、時間がたつほど雪だるま式にお金が増える
- 複利のコツは「早く始めて、長く続けること」
- 「72÷金利」で、お金が2倍になる年数がざっくりわかる(72の法則)
- 借金の利息も同じ仕組みで増える。返済額が小さいほど残高は減りにくい
わかりましたか?複利は魔法のようですが、味方につけるには「時間」が必要です。逆に借金では、同じ仕組みが向こう側の味方になります。どちらも数字で確かめる習慣をつけておきましょう。今日の授業はここまで!次回もお楽しみに。

