iDeCoってなに?NISAとの違いをやさしく解説

お金の増やし方

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今日の授業は「iDeCo(イデコ)」です!NISAは前の授業でやりましたね。iDeCoも税金がお得になる制度ですが、しくみはNISAとけっこう違います。老後のお金を準備したい人には欠かせない制度なので、今日はNISAとの違いを中心にやさしく見ていきましょう。

iDeCoってどんな制度?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で毎月お金を積み立てて、自分で選んだ商品(投資信託や定期預金など)で運用し、原則60歳以降に受け取る制度です。掛金は月5,000円から1,000円単位で決められます。ここだけ押さえておけば大丈夫です。

掛金の上限額は働き方によって違います。会社の年金制度の有無や、自営業か会社員かで変わってくるところが、iDeCoの少しややこしいポイントです。現在の上限は次のとおりです。

働き方 掛金の上限(月額)
自営業者など(国民年金第1号) 68,000円
※国民年金基金の掛金や付加保険料を納めている場合はその分を差し引く
会社員(企業年金なし) 23,000円
会社員・公務員(企業年金あり) 20,000円
※企業型DCの会社掛金などと合わせて55,000円の範囲内
専業主婦(主夫)など(国民年金第3号) 23,000円

出典:厚生労働省「iDeCoの概要」(拠出限度額。2026年7月時点)

NISAとの3つの違い

NISAとiDeCoは「税金がお得になる」という点は同じですが、目的やしくみが違います。表で比べてみましょう。

iDeCo NISA
主な目的 老後資金づくり 自由な資産形成
掛金・投資額 月5,000円〜(上限は職業によって月2.0万〜6.8万円) 年間360万円まで(つみたて枠120万円+成長投資枠240万円)
税制優遇 運用益が非課税+掛金が全額所得控除 運用益が非課税
引き出し時期 原則60歳以降 いつでも自由

参考:厚生労働省iDeCo(個人型確定拠出年金)、金融庁NISA特設ウェブサイト(2026年7月時点の制度内容)

意外に思うかもしれませんが、いちばん大きな違いは「引き出せる時期」です。iDeCoは原則60歳まで引き出せません。その代わり、掛金が全額所得控除になるので、毎年の所得税・住民税が軽くなります。ここが「自由に使えるお財布」と「老後専用の貯金箱」の違いだとイメージすると、わかりやすいと思います。

たとえば、毎月のおこづかいを「今すぐ使う財布」と「大人になってから開ける貯金箱」に分けるとします。NISAはいつでも取り出せる財布、iDeCoは鍵がかかっていて60歳にならないと開けられない貯金箱、というイメージです。その代わり、貯金箱のほうは入れるたびに税金がちょっとだけ安くなる、おまけ付きなんです。

2026年12月からiDeCoが変わります

2026年12月から(引き落としは2027年1月拠出分から)、iDeCoの掛金上限額が引き上げられる予定です。企業年金のない会社員は月2.3万円から月6.2万円へ、自営業者は月6.8万円から月7.5万円へと大きく広がります。企業年金がある会社員・公務員は、これまでの「iDeCo単独で月2万円」という枠がなくなり、企業年金と合わせて月6.2万円の範囲で使えるようになる予定です。加入できる年齢も70歳まで延びる見込みです。

あわてなくて大丈夫です。ただし、上限が上がっても「原則60歳まで引き出せない」という性質は変わりません。枠が広がったぶん、老後まで動かさないと決められる金額かどうかを、これまで以上に落ち着いて考える必要があります。制度改正の内容は今後変わる可能性もあるので、始めるときは最新の情報を確認してください。

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投資は元本割れのリスクがあります。最終判断はご自身で行ってください。

節税額はどれくらい?ざっくり計算してみよう

iDeCo最大の特徴は、掛金が全額所得控除になることです。つまり、積み立てた金額のぶんだけ税金の計算対象が減ります。軽くなる金額は、掛金の合計にその人の税率をかけたおよその額になります。

毎月の掛金 年間の掛金 1年で軽くなる税金の目安
(所得税・住民税あわせて20%の場合)
5,000円 60,000円 約12,000円
10,000円 120,000円 約24,000円
20,000円 240,000円 約48,000円
23,000円 276,000円 約55,200円

※課税所得が195万円超330万円以下の人(所得税率10%+住民税率10%)を想定した概算です。税率は所得によって変わるので、実際の金額は人それぞれ違います。

運用でどれだけ増えるかは誰にもわかりませんが、この所得控除のぶんは掛金を出した年に確実に効きます。ここがNISAには無い、iDeCoならではの強みです。

最大の注意点:原則60歳まで引き出せません

ここはいちばん大事なので、しっかり押さえておきましょう。iDeCoのお金は、原則60歳になるまで引き出せません。急にお金が必要になっても、途中で解約して現金にすることは基本的にできない仕組みです。

さらに、60歳の時点で加入していた期間が10年に満たない場合は、受け取り開始が段階的に後ろにずれます。たとえば加入期間が8年以上10年未満なら61歳から、2年以上4年未満なら64歳からになります。ですから、教育費や住宅資金など「途中で使うかもしれないお金」はNISAや預貯金で、「老後まで動かさないと決めたお金」はiDeCoで、と分けて考えるのが安全です。

受け取り方は3通り。税金の扱いも変わります

60歳以降の受け取り方は、次の3つから選べます。

  • 年金として分割で受け取る(5年以上20年以下):公的年金等控除の対象になります
  • 一時金としてまとめて受け取る:退職所得控除の対象になります
  • 一時金と年金を組み合わせる

受け取るときにも税金の優遇はありますが、まったくの非課税ではありません。会社の退職金を受け取る時期と重なると税金の計算が変わることもあるので、受け取り方は60歳が近づいたころに、あらためて確認しておくとよいでしょう。なお、iDeCoは口座を持っている間ずっと手数料がかかり、その金額は金融機関ごとに違います。始める前に手数料も見くらべておきましょう。

どっちを選べばいい?

ここ、迷いやすいところです。結論から言うと、「いつでも引き出せるお金も残しておきたい」ならNISA、「老後資金を確実に準備したい・所得控除も使いたい」ならiDeCoが向いています。両方とも併用できる制度なので、余裕があれば両方使う人も多いです。ただし、家庭の状況によって最適な組み合わせは変わるので、迷ったときはファイナンシャルプランナーなど専門家に相談することもおすすめします。

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今日のまとめ

  • iDeCoは老後資金づくり専用、原則60歳まで引き出せない
  • iDeCoは掛金が全額所得控除になるのが最大の特徴
  • NISAは自由に引き出せる、iDeCoは所得控除も使える。両方の併用も可能

今日の授業はここまで!次回もお楽しみに。