外貨預金ってなに?円安時代のメリットと3つの注意点

金融商品入門

今日の授業は「外貨預金」です! 円安が続いているせいか、「外貨で預けるとお得らしい」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。でも、円預金とは仕組みがけっこう違います。メリットだけでなく注意点も、今日はセットで見ていきましょう。

外貨預金ってどんな仕組み?

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イメージ(AI生成)

外貨預金とは、日本円をアメリカドルやユーロなどの「外国のお金(外貨)」に交換して、銀行に預ける預金のことです。円を外貨に換えるときと、外貨をまた円に戻すときには、それぞれ「為替手数料」がかかります。両替のたびに少しずつ手数料を払っているイメージです。

円を外貨に換えるレートを「TTS」、外貨を円に戻すレートを「TTB」と呼びます。この2つのレートには差があり、その差が実質的な為替手数料になります。手数料の水準は銀行によって大きく違い、1ドルあたり数銭ほどの低コストなネット銀行もあれば、1ドルあたり1円前後かかる銀行もあります(2026年8月時点。銀行のホームページで要確認)。

利息も外貨で受け取ります。日本円より金利が高い通貨もあり、それが外貨預金の魅力のひとつです。ただし、金利差だけで得か損かは決まりません。ここが今日のいちばんのポイントです。

外貨預金のメリット

まず、いいところから見ていきましょう。

  • 円より高い金利が期待できる:通貨によっては、円預金よりずっと高い金利が設定されていることがあります。
  • 円安のときに為替差益が出ることがある:預けたときより円安(外貨の価値が上がる方向)になってから円に戻すと、差額分の利益(為替差益)が出ます。
  • 持っているお金の種類を分けられる:円だけでなく外貨も持っておくことで、資産を1種類に集中させないという考え方(分散)ができます。

あわてなくて大丈夫です。メリットは魅力的ですが、次の注意点とセットで理解しておくことが大切です。

外貨預金の3つの注意点

ここは特にしっかり押さえておきましょう。

  • ①為替差損のリスクがある:預けたときより円高(外貨の価値が下がる方向)になってから円に戻すと、円で受け取る金額が最初に払った金額より少なくなることがあります。外貨のままの金額(元本)は減りませんが、円に換算した金額は為替次第で変わる、と覚えておきましょう。
  • ②為替手数料が両方向にかかる:預け入れるときと引き出すときの2回、為替手数料がかかります。金利で得た分が、この手数料で目減りすることもあります。
  • ③預金保険制度の対象外:円預金は「1つの銀行につき元本1,000万円まで」を保護する預金保険制度の対象ですが、外貨預金はこの制度の対象外です。銀行が破綻した場合、円預金のような保護は受けられません。

たとえば、1ドル100円のときに10万円を1,000ドルに換えたとします。その後1ドル90円のときに円へ戻すと、受け取れるのは9万円です。外貨としての1,000ドルという数字は減っていませんが、円で見ると1万円少なくなっています。これが為替差損の考え方です(数字は説明用の一例で、実際のレートとは関係ありません)。逆に1ドル110円になってから戻せば11万円になり、これが為替差益です。

円預金 外貨預金
為替の影響 受けない 受ける(差益・差損どちらもある)
為替手数料 かからない 預入時・引出時にかかる
預金保険制度 対象(元本1,000万円まで) 対象外
金利 低め 通貨によって高めのことがある

参考:一般社団法人全国銀行協会「外貨預金の特徴を知る」

2026年8月の為替相場は、日米当局の協調的な動きもあって1ドル150円台後半で推移し、変動もやや大きくなっています(2026年8月5日時点。相場は日々動くため、始める前に必ず最新のレートで確認してください)。特定のレートを見て「今が買い時」と判断するのではなく、余裕資金の一部で少しずつ試すくらいの距離感が向いています。

外貨預金に向いている人・向いていない人

近い将来使う予定のある生活費や教育費を外貨預金に回すのはおすすめできません。為替次第で円に戻したときの金額が減る可能性があるからです。向いているのは、当面使う予定のない余裕資金を少しだけ外貨で持ってみたい、という人です。海外旅行や留学の予定があり、現地通貨での支払いに使いたい人にも合っています。

投資は元本割れのリスクがあります。最終判断はご自身で行いましょう。

むずかしいことばのコーナー

  • 為替(かわせ)差益・差損:円と外貨を交換するレートが変わったことで生まれる利益・損失のこと。
  • 預金保険制度:銀行が破綻したときに、預けたお金の一部を国の仕組みで守ってくれる制度のこと。

あわせて読みたい:円高・円安ってどういうこと?1ドル160円時代の為替のきほん日銀の利上げで住宅ローンと預金はどう変わる?

今日のまとめ

  • 外貨預金は円を外貨に換えて預ける預金。為替差益が出ることもあれば、為替差損が出ることもある
  • 預け入れ・引き出しの両方で為替手数料がかかり、預金保険制度の対象外という点も円預金と大きく違う
  • 使う予定のない余裕資金で、少額から試すのが向いている

今日の授業はここまで!次回もお楽しみに。

よくある質問

Q. 外貨預金は元本保証がありますか?
A. 外貨のままの金額(元本)は保証されますが、円に換算した金額は為替の動き次第で変わります。円ベースでは元本保証ではないと考えておきましょう。

Q. どの通貨で始めればいいですか?
A. 決まった正解はありませんが、取引量が多く情報も集めやすい米ドルから始める人が多いようです。通貨ごとに値動きの特徴が違うため、始める前に金融機関の説明を確認しましょう。